葬儀社ホームページの寺院紹介サービス掲載方法|実例8選と金額の見せ方を解説

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近年は公営・民営霊園の利用が広がり、菩提寺(先祖代々のお付き合いがあるお寺)を持たない方も少なくありません。そのため、「葬儀の読経をどのお寺に頼めばよいのか分からない」という相談を利用者様から受ける葬儀社様も多いのではないでしょうか。

こうした不安に応える手段として、ホームページに「寺院紹介サービス」を掲載する葬儀社様が増えています。利用者様の悩みを解決するサービスは問い合わせにつながりやすいため、ホームページ上で積極的に案内すべき項目といえます。

本記事では、葬儀社・葬儀ポータル(インターネット上で葬儀の紹介・手配を仲介するサイト)8社の実例をもとに、寺院紹介サービスの掲載方法と、お布施の金額の見せ方のパターン、実施時の注意点を解説します。自社ホームページへの掲載を検討している葬儀社様は、ぜひ最後までお読みください。

寺院紹介サービスとは|菩提寺を持たない利用者の不安に応えるサービス

地域で長く営業されている葬儀社様であれば、以前から当たり前のように寺院の紹介を行ってきたことでしょう。とはいえ「当たり前のこと」として捉えられてきたがゆえに、ホームページ上での告知を行っていない葬儀社様も少なくありません。

しかし初めて喪主を務める方にとって、寺院への葬儀依頼は経験のないことですので、不安を感じるのは当然です。さらに、お布施の相場が分からない点も、利用者が不安を感じる一つの要因です。

この2つの不安に着目し、紹介の仕組みと費用の考え方をサービスとして明示したものが「寺院紹介サービス」です。

葬儀社がホームページに寺院紹介サービスを掲載すべき理由

寺院紹介サービスの掲載は「問い合わせのきっかけづくり」と「葬儀後の長期的な関係構築」の両面で効果が期待できます。

菩提寺を持たない方は、「葬儀でのお勤めを依頼する寺院」についての不安を抱えています。ホームページ上で寺院紹介に対応していることが分かれば、その不安がそのまま相談・問い合わせの理由になります。事前相談の入口としても機能しやすい項目といえるでしょう。

また、葬儀の際に寺院との縁が結ばれれば、四十九日や一周忌といったその後の法要についても相談を受けやすくなります。寺院紹介サービスは一度きりのオプションではなく、葬儀後のお付き合いにつながる接点として位置づけられます。

事前相談につながるホームページづくりの全体像については、関連記事「 葬儀の事前相談を増やすために|葬儀社ホームページに欠かせない5つのページを解説」も合わせてお読みください。

寺院紹介サービスの掲載パターン|お布施の金額の見せ方は3つに分類される

各社の掲載例を比較すると、お布施の金額の見せ方は大きく3つのパターンに分類されます。自社がどのパターンを採用するかを先に決めておくと、掲載内容を検討しやすくなるでしょう。

2.寺院紹介サービスの掲載パターン

掲載パターン(1)金額明示型

葬儀の形式(火葬式・一日葬・二日葬など)と戒名の位ごとに、確定金額を一覧で示すパターンです。利用者にとって総額が分かりやすく、追加費用の不安を解消できる点が強みです。葬儀ポータルの定額手配サービスや、都市部の葬儀社に多く見られます。

掲載パターン(2)目安型

「◯◯円〜」という形で目安を示すパターンです。確定金額ではないため柔軟な対応がしやすい一方、利用者には最終的な金額が分かりにくいという弱みがあります。目安を示す場合は、金額が上昇する要因をあわせて記載すると親切です。

掲載パターン(3)非明示型

寺院紹介サービスの存在のみを掲載し、相談のなかで目安金額を案内するパターンです。お布施の金額は定額ではないという「お布施本来」の考え方に則った見せ方であり、寺院との関係に配慮した形といえます。

葬儀社・葬儀ポータル会社ごとの寺院紹介サービス掲載例

ここからは寺院紹介サービスを提供している葬儀社・葬儀ポータル会社の掲載例を紹介します。

(*情報は2026年7月現在のものとなりますので、予めご了承ください)

各社で掲載方法や金額の見せ方が異なります。前章の、3パターンのどれに当たるかにも注目してご覧ください。

さがみ典礼【寺院様のお手配】

https://saitama.sagamitenrei.com/plan/option/

3.さがみ典礼

「さがみ典礼」様は、葬儀プランごとの内容や費用が詳細に掲載されており「金額明示型」です。

火葬場随行の費用やお車代は含まれていますが、戒名授与の費用については別途必要になるようです。

お葬式のむすびす【お布施の金額と寺院紹介】

https://www.musubisu-osoushiki.jp/plan/option/jiinshoukai/

4.お葬式のむすびす

「お葬式のむすびす」様は、「税込6万〜」といった形で葬儀プランごとの目安金額が紹介されている「目安型」です。

内訳や詳細を知りたい利用者は、問い合わせることで案内を受けられます。

また、サービスを介してお葬式を勤めていただいたお寺の檀家になる必要はない旨が明記されています。

北のお葬式【お寺さん紹介】

https://sohshiki.jp/about/otera/

5.北のお葬式

「北のお葬式」様は、葬儀の形式ごとに定額を明示する「金額明示型」です。

直葬・火葬式は35,000円、一日葬は65,000円、二日葬は140,000円と、分かりやすい一覧表で明示されています。戒名・法名(20,000円より)や繰り上げ法要はオプションとなっているため、別途費用が必要です。

対応宗派の明記に加え、神道・キリスト教の相談にも応じる旨が記載されており、幅広い相談に対応する姿勢が伺えます。

また戒名や法事・お経など、一般の方には分かりづらい点について書かれた「豆知識ページ」へのリンクも用意されており、親切な印象です。

家族葬の富士葬祭【ご住職・寺院紹介サービス】

https://www.fuji-sosai.co.jp/jiinshoukai/

6.家族葬の富士葬祭

「家族葬の富士葬祭」様は、「6万円〜」といった形でプランごとの目安金額が紹介されている「目安型」です。葬儀、法要ともに内容によって金額が変動することが明記されています。

アビコセレモア【安心の寺院紹介】

https://www.abiko-ceremoa.com/feature/temple/

7.アビコセレモア

「アビコセレモア」様は「金額明示型」の代表例です。

戒名の位(信士・信女、居士・大姉、院号)と葬儀の形式(二日間・一日のみ・火葬炉前のみ)を掛け合わせた一覧表で金額を明示しています。例えば、信士・信女で通夜・告別式を行う場合は25万円です。御車代・御膳料も含まれた総額であることが、一覧表を見るだけで直感的に理解できます。 

また戒名の位についても解説されていますので、自身に必要な戒名の位を考える参考になりそうです。

さらに、法要の金額まで案内し、紹介した寺院からの檀家勧誘が一切ない旨を明記するなど、葬儀後の不安にまで配慮した構成です。

ティア【寺院(宗教者)ご紹介】

https://www.tear.co.jp/temple

8.ティア

「ティア」様は、金額を明示しない「非明示型」の代表例です。

通夜・葬儀から四十九日・一周忌などの法要まで、各宗旨宗派の宗教者を紹介するサービスであることを案内するにとどめ、費用の詳細は掲載していません。

一方で、同じページに24時間365日対応の相談先電話番号を記載し、利用者が迷わず相談に進める流れ(導線)をつくっています。また「菩提寺が遠方にある場合は、まず菩提寺へ相談してほしい」という一文を明記しており、寺院への配慮を掲載内容そのもので示している点が参考になります。

小さなお葬式【お葬式の寺院手配】【てらくる】

https://www.osohshiki.jp/plan/temple/

9.小さなお葬式

葬儀ポータル「小さなお葬式」様が提供する「お葬式の寺院手配」は、全国規模の「金額明示型」の代表例です。

火葬式で85,000円、一日葬で120,000円、家族葬・一般葬で220,000円が基本プランで、枕経を別途行うなどのオプションを追加する場合は追加費用を支払うことで対応してもらえます。なお、基本プランの内容は、読経・宗派指定料・お車代・お心づけ・御膳料が含まれた金額です。

また、小さなお葬式は葬儀手配時は「お葬式の寺院手配」、法要手配時は「てらくる」と、サービス名称を使い分けています。「お葬式の寺院手配」、「てらくる」ともに主要な仏教八宗派に対応し、神道の相談にも応じる旨が案内されています。

小さなお葬式は、以下の3点の特徴をアピールしています。

  • 全国に提携寺院1500カ寺以上
  • 檀家になる必要なし
  • 満足度の高い寺院のみをご案内

よりそうお葬式【お坊さんセット】

https://www.yoriso.com/sogi/ofuse/

10.よりそうお葬式
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葬儀ポータル「よりそうお葬式」様は、「お坊さんセット」の名称で、お坊さん手配と必要な仏具をセットにした定額料金を掲載しており、「金額明示型」です。

基本プラン料金に、火葬式で税込99,000円、一日プランで税込107,000円、二日プランで182,000円を追加することでサービスを利用できます。どのプランもお車代・御膳料を含んだ総額表示です。

また、希望の位の戒名がある場合には追加料金で対応しています。

特筆すべきは、菩提寺がある方の依頼は原則受けず、事情がある場合も必ず菩提寺の許可を得てから依頼するよう明記している点で、トラブル防止の注意喚起を掲載内容に組み込んだ好例です。

寺院紹介を含むオプションサービス全体の見せ方については、関連記事「 葬儀プランと合わせて紹介したいご遺体搬送、寺院紹介、遺品整理サービスの徹底解説」で詳しく解説しています。合わせてお読みください。

寺院紹介サービスを実施するうえでの3つの注意点

ここまで葬儀社様ホームページや葬儀ポータルサイトにおける、「寺院紹介サービス」の掲載例をいくつか紹介してきました。各葬儀社様は、さまざまな工夫を凝らして「寺院紹介サービス」のメリットをアピールしています。

しかし葬儀でのお勤めは宗教儀式ですので、掲載内容には宗教者に対する一定の配慮が必要です。

ここでは「寺院紹介サービス」を行ううえで、葬儀社様が押さえておくべき3つの注意点について解説します。

注意点(1)菩提寺がある利用者には事前に了承を得る

本来、葬儀のお勤めは菩提寺に依頼するのが一般的ですので、菩提寺をお持ちの方は「寺院紹介サービス」を利用する必要はありません。ただし、菩提寺が遠方にあり、僧侶に足を運んでもらうのが難しいケースでは、寺院紹介サービスの利用を希望される喪主様もいます。

そういったケースでも、必ず事前に菩提寺の了承を得ておいた方が安心です。菩提寺に無断で「寺院紹介サービス」を利用した場合、菩提寺の墓地に納骨させてもらえないといったトラブルに発展することもあります。

実際に、前章で紹介した「ティア」様や「よりそう」様のように、ホームページ上で「まず菩提寺へ相談してほしい」と明記している事業者もあります。喪主様が後悔することのないよう、掲載文面にも菩提寺への配慮を欠かさないようにしましょう。

注意点(2)お布施の本質を忘れない

本来のお布施は、葬儀を執り行ってくれた僧侶への謝礼、もしくはご本尊様への感謝を表すもので、葬儀社が金額を決める性質のものではありません。そのため、葬儀社が関われるのは喪主様と寺院の縁を取り持つところまでで、お布施の金額については両者のあいだで決めるというのが妥当なあり方です。

一方で、お布施の金額のあいまいさが利用者を困惑させているのも事実です。そこで重要になるのが、前述の3つの掲載パターンからの選択です。というのも安易に地域密着の葬儀社様が「金額明示型」にすると、日頃お付き合いのある地域の寺院との関係に亀裂が入ってしまうおそれがあります。

地域密着の葬儀社様は、「ティア」様のような「非明示型」や、寺院と協議のうえで目安を示す形など、寺院に配慮した見せ方を選択することがポイントです。

注意点(3)地域の寺院に所属している僧侶を手配する

11.地域の寺院に所属する僧侶

「寺院紹介サービス」を利用される方の多くは菩提寺を持たないため、葬儀後の四十九日や一周忌などの法要に際しても依頼先の寺院を探す必要があります。しかし葬儀の際に「寺院紹介サービス」を通して地域の寺院との縁が結ばれれば、その後の仏事について心配する必要はありません。

地域の寺院と喪主様のあいだに立った葬儀社であれば、法事の相談を受ける可能性も高くなるでしょう。「寺院紹介サービス」は、顧客との長期的な関係構築にも寄与する可能性がありますので、地域密着型の葬儀社様も積極的に取り組むべきサービスです。

また地域の寺院に籍のある僧侶であれば、身元がしっかりしているという点が安心です。近年は特定の寺院に所属せず個人で活動する、いわゆるフリーランスの僧侶も増えています。ただし「寺院紹介サービス」として利用者に紹介する以上、所属寺院という形で身元を確認できる僧侶のほうが、トラブル防止の観点からも安心といえるでしょう。 

まとめ|利用者と寺院の縁をつなぐ姿勢がポイント

本記事では、葬儀社・葬儀ポータル8社の実例をもとに、寺院紹介サービスの掲載方法を解説しました。お布施の金額の見せ方は「金額明示型」「目安型」「非明示型」の3パターンに分かれ、どれを選ぶかは自社のビジネスモデルと地域の寺院との関係性によって決まります。

年間施行件数の多い大手や全国対応のポータルは「金額明示型」で利用者の不安解消を優先するのがおすすめです。反対に、地域密着の葬儀社様は寺院との関係に配慮した見せ方を採用するべきでしょう。両者の違いは、どちらが正しいかではなく会社のスタンスの違いです。

地域で信頼を積み重ねてきた葬儀社様は、寺院紹介サービスを単なる収益源として扱うのではなく、喪主様と寺院の縁を取り持つ思いで掲載することです。この姿勢が、結果として長期的な信頼につながります。

まずは自社の「金額の見せ方」を3つのパターンから選択しましょう。次に菩提寺への配慮について記載したページを用意してはいかがでしょうか。葬儀プラン全体の見直しとあわせて検討したい方は、関連記事もぜひ参考にしてください。

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