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福井県の葬儀における作法としきたり

福井県の葬儀しきたり

日本では過去には別の国(藩)だった地域が、現在では1つの県として存在するケースが少なくありません。
越前と若狭が1つになった福井県もその一つで、県南部と県北部では文化が大きく異なります。
また影響力の強い仏教宗派もそれぞれ異なるため、葬送習慣についても違いが明確です。

そこで今回は、福井県内の地域ごとの葬送習慣について、詳しく紹介します。

嶺南・嶺北の文化的な相違

福井県では敦賀市と南越前町のあいだに位置する木ノ芽峠を境に、南側を嶺南(れいなん)北側を嶺北(れいほく)と呼び分けています。
廃藩置県の経過の中で、嶺北は石川県の一部、嶺南は滋賀県の一部となりました。
しかし、1881年2月7日に滋賀県の若狭3郡および越前敦賀郡と、石川県の越前7郡が分離され、両地域を併合して現在の福井県が誕生したのです。

もともと京都・大阪と文化的・経済的な結びつきが強かった嶺南地区と、北陸文化圏の嶺北地区では方言も異なります。
また嶺北地区は浄土真宗門徒が多いのに対して、嶺南では曹洞宗を筆頭とした禅宗の影響が強いため、葬送文化の相違は当然かもしれません。

嶺南地域の葬送習慣

永平寺

嶺南地域は京阪地域との交流が盛んだったため、比叡山延暦寺(京都・滋賀)を総本山とする「天台宗」や、高野山金剛峰寺(和歌山)を総本山とする真言宗の寺院が多く存在します。
また總持寺と並ぶ大本山の永平寺がある福井県は、曹洞宗の寺院が多い地域でもあります。

こういった事情から、嶺南地区では現在でも宗教儀礼が大切にされ、葬儀についても儀式を省略せず宗派のしきたりを厳格に守る方も多いようです。

棺に刃物を入れる

福井県では納棺の際に、故人が男性の場合は剃刀(かみそり)を、女性の場合はハサミを棺に入れる風習があります。

かつて自宅で亡くなる方が多かった時代は、湯灌(ゆかん)で故人の身体を清めてから納棺するのが一般的でした。
しかし病院で亡くなる方が8割前後を占める現在では、病院でアルコールを使った清拭が行われるケースも増えているため、納棺前の湯灌が省略されることも少なくありません。

湯灌の際に男性は髭を剃り、女性は髪を短く切るのが通例でしたが、現在では棺に刃物を入れることで代用しているようです。
また魔除けの守り刀としての意味をもつという説もあります。

茶碗を割り送り火を焚く

福井県では古くからの葬送習慣が現在でも受け継がれており、棺に米を入れる・故人の茶碗を割る・出棺の際に送り火を焚くといった儀式が行われます。
お茶碗を割る儀式は各地に残されており「戻ってきてもご飯はないので、迷わず成仏してください」という願いが込められた風習です。

近年では葬儀の簡素化が進み、こういった風習も行われることが少なくなっていますが、福井県では大切に受け継がれています。
しかし浄土真宗門徒が多い嶺北地区では、上記のような宗教儀式が行われることも少ないようです。

お葬式に赤飯

葬儀にお赤飯

一般的にはおめでたいイメージのあるお赤飯ですが、福井県の沿岸部では長生きされた方の葬儀で振る舞われることがあります。
同様の習慣は福井県以外にも、新潟県や群馬県・長野県・東北地方などでも行われており、長寿にあやかるために葬儀で赤飯を食べる地域は少なくありません。

また日本では、古来より赤い色には邪気を払う力があるとされ「禍を転じて福と為す」ための風習という説もあります。

念仏講

念仏講

福井県の葬儀では、同じ宗派に属する「念仏講」という地域組織が「御詠歌(ごえいか)」を歌う風習があります。
「御詠歌」は仏教の教えを五・七・五・七・七の和歌形式にしたもので、独特な抑揚をつけて歌い上げるものです。
葬儀での「御詠歌」を歌う方のほとんどが高齢の女性信者で、宗派によっては鈴(れい)や鉦鼓(しょうこ)などを鳴らしながら歌うこともあります。

本山納骨と分骨

10万人当たりの寺院数がもっとも多い福井県は、信心深い県民性で有名です。
そのため、本山納骨するために遺骨を分骨する方も少なくありません。

遺骨を2か所以上に分けて納骨するためには、埋葬許可証とは別に分骨証明書が必要です。
火葬の時点で分骨する場合は、火葬場で分骨証明書を発行してもらえますし、後日でも火葬場(地域によっては自治体の役場)に申請すれば受け取れます。
また一旦お墓などに納骨した遺骨を分骨する場合は、お墓の管理者に発行を依頼することで入手可能です。

分骨の方法についてはご存じない方も多いので、葬儀社様ホームページなどで情報を発信しておくとよいでしょう。

嶺北地域の葬送習慣

嶺北地区には曹洞宗の大本山である永平寺がありますが、北陸文化圏のため浄土真宗門徒が多い地域となっています。
浄土真宗では迷信に囚われず合理的な考え方で行動するため、葬送習慣も比較的シンプルで効率的です。

回り焼香

回り焼香

浄土真宗門徒の多い嶺北地区の通夜式では、遺族や親族以外の一般参列者は焼香を済ますと席に着くことなく帰宅します。
こういった葬送習慣は「回り焼香」と呼ばれ、嶺北地区では一般的な参列方法です。

もともと福井県は信仰心の厚い方が多いため葬儀の参列者も多く、200名以上が参列するケースも少なくありませんでした。
かつては自宅や寺院での葬儀が多く、参列者が式場に入りきれないため、通夜式を二部制にした時期もあったようです。

こういった事態を防ぐため「回り焼香」という手法が取り入れられたようですが、曹洞宗や天台宗・真言宗の信者が多い嶺南地域ではほとんど見られません。

帰敬式(ききょうしき)

浄土真宗は、肉食妻帯(にくじきさいたい)をしないなどの厳しい修行をしなくとも「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」を唱えることで、誰もが阿弥陀如来の力で成仏できると考える在家仏教です。
そのため、出家することなく仏弟子になることも可能で、在家信者も生前に法名(他宗派の戒名にあたる)を授かれるという特徴をもちます。

成仏するために剃髪(ていはつ:髪の毛を剃り落とすこと)しての修業が必要という概念がないため、僧侶でも有髪(うはつ)の方が少なくありません。
出家する僧侶は得度式(とくどしき)の際に一度剃髪する方が多いですが、在家信者が仏弟子になるための「帰敬式」の際は、剃刀をあてる形式だけで実際の剃髪は行いません。

生前に「帰敬式」を受けていない浄土真宗門徒が亡くなった場合は、通夜・葬儀の際に「帰敬式」を行うこともあります。
その際も頭部に剃刀を当てるだけで、実際に剃ることはないようです。

火葬中に仕上げ

嶺北地区では、火葬している間に仕上げ(精進落としにあたる会食)を済ませるケースが少なくありません。
故人を荼毘に付しているあいだ、喪主や遺族は火葬場で待機するのが一般的ですので、地域独特の習慣といえるでしょう。

火葬場での待ち時間を無駄にせず、その間に食事を済ませてしまう風習は、浄土真宗の合理的な考えに適しているのかもしれません。

香典返しは商品券

嶺北地区の香典返しは即日返しが基本で、3,000円分の商品券を用いるのが一般的です。
頂いたお香典の金額に関係なく、一律に同じものを受付で香典と引き換えに渡されます。

近隣住民のお香典の相場は、5,000円ほどのケースが多いため、地域によっては香典の額を2,000円に統一して、香典返し不要としているケースもあるようです。
5,000円の香典に3,000円の香典返しというやり取りを省略した習慣で、このあたりにも合理的な浄土真宗の影響が感じられます。

まとめ

葬儀社さんのコラムとしてこのような記事の掲載をおこなっておくと、喪主様・ご遺族様・ご参列の方々も分かりやすく、興味を持たれる内容かもしれません。

ホームページ制作をおこなった後はお問合せをおこなっていただくべく、集客をおこないますが、このような記事・コラムをきっかけにご連絡をいただくこともあるかもしれません。

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