葬儀屋の開業に資格は必要?必要な申請・手続きと開業後に役立つ資格も解説
葬儀業界では、ますますの需要の増加が予測され、この機会に独立・開業を検討している方も少なくないでしょう。
しかし、葬儀屋の開業にあたって、何が必要なのか検討がつかない方もいるはずです。
そこで本記事では、葬儀社の開業に必要な資格や申請手続きについてご紹介します。
もくじ
葬儀屋の開業に必要な資格とは
結論からお伝えすると、葬儀屋の開業に必要な資格はありません。
葬儀業務に関する資格は多岐に渡りますが、保有していなくても誰でも開業が可能です。
とはいえ、開業にあたっては必要な申請や手続き、あると便利な資格などが多数あります。
以下ではそれぞれの項目について解説していきます。
葬儀屋の開業にあたって必要な申請・手続き
開業にあたって、資格は不要なものの、葬儀屋では複数の申請・手続きが必要になります。
まず考えられるのは開業届です。
- ・個人事業主として開業・・・個人事業の開業・廃業等届出書
- ・法人として開業・・・法人設立届出書
どちらに分類されるかで、届ける書類が異なるので注意してください。
書類については税務署・市区町村役場で貰うか、国税庁のホームページでダウンロード可能です。
上記書類と一緒に青色申告承認申請書も提出すべきでしょう。
青色申告承認申請書を提出しておけば、最大65万円の控除を受けられるなどのメリットがあります。
また、霊柩車を使用する場合、陸運局への申請が必要です。
霊柩車は貨物自動車運送事業法で指定されている基準を満たさなくてはならないので、覚えておきましょう。
近隣住民から理解を得ることも必要
資格や申請ではないものの、葬儀屋や葬儀場を建設する近隣にいる住民に理解を得ておくことも必要です。
中には、葬儀屋ができるのを嫌う方がいるため、建設・開業をする際は慎重に検討・交渉を実施する必要があります。
特に葬儀屋は地域密着型のサービスなので、近隣住民の理解が得られないと売上にも影響が出てしまいます。
そのため、葬儀屋開設の前には挨拶回りや説明会を設けて、近隣住民が納得するよう真摯に対応していきましょう。
開業後に役立つ葬儀関連の資格
葬儀屋の開業は資格不要なものの、開業後に役立つ資格は多数あります。
その中でも、今回は4つの資格を厳選してご紹介するので参考にしてください。
葬祭ディレクター
葬祭ディレクターは、葬式を創るために必要な知識と技能を持っていると、葬祭ディレクター技能審査協会が認定してくれる資格です。
葬儀業界に従事する身としては、最低限取得しておきたい資格といえます。
葬祭ディレクターには2級と1級があり、2級は個人葬、1級は社葬及び全ての葬儀のプランニング知識・技能を判断します。
葬祭ディレクターの受験資格は、総裁実務経験が2級では2年以上、1級では5年以上必要です。
権威性を獲得するには、積極的に獲得しておきたい資格でしょう。
終活カウンセラー
終活カウンセラーは一般社団法人終活カウンセラー協会が認定してくれる資格です。
自分の人生の終わりに備えて、何をすべきか、自分らしい生き方をするための準備についてアドバイスができる資格になります。
自分の葬儀について相談してくるお客様は少なくありません。
そのため、終活について相談に乗ってあげられる、あるいは導いてあげられる者として信頼の証拠になるでしょう。
また、終活セミナーとして集客のためのイベントを開く際にも、終活カウンセラーの資格が役立ちます。
終活アドバイザーと呼ばれる資格もありますが、どちらか取得できれば問題ないでしょう。
仏教葬祭アドバイザー
仏教葬祭アドバイザーは、一般社団法人日本仏教協会が認定してくれる資格です。
この資格は、正しい仏式葬儀を提案できるための知識を身につけた証拠になります。
現代では、一日葬や直葬のニーズが増えているため、なかなか通夜葬儀まで行う機会は少ないです。
しかし、正しい仏式葬儀を知っているからこそ幅広い提案が可能になるので、持っていて損はない資格でしょう。
仏事コーディネーター
仏事コーディネーターは仏教や仏壇家具に関する知識・技能を持っている証明となる民間資格です。
認知度自体は低いものの、故人の供養方法やお盆・お彼岸の仕方など、仏教を取り入れている家庭が多い日本では需要があります。
仏事コーディネーターの資格があれば、葬儀後の悩みや不安までサポートしてあげられる点がメリットです。
仏壇購入はどうすればいいか、お墓の種類や仏具など、トータルでサポートする際に信用の証になるでしょう。
まとめ
今回は葬儀屋の開業に必要な資格と申請や許可、持っておくと役に立つ資格について解説しました。
葬儀屋の開業に資格は不要なものの、申請や許可があることは知っておくべきです。
また、葬儀屋にとって利益となるような資格もあるので、受験資格があるものについては、積極的に取得していきましょう。
なお、開業の方法や開業の集客方法については、以下の記事を参考にしてください。