葬儀社のホームページに掲載しておきたい供花・供物の「FAX注文用紙」何を書くべき?【事例もご紹介】
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御供花・お供物FAX注文用紙テンプレート
近年では存在感の薄くなったFAXですが、実は全世帯の31.3%が保有しているため、供花・供物のFAX注文への対応はまだまだ必要といえます。
そのため葬儀社ホームページでは、お客様の利便性を考慮して「供花・供物のFAX注文用紙」を掲載していることがあります。
したがって葬儀社様のメインターゲットである50~70代の方が必要としているのであれば、FAXでの供花・供物の注文には対応しておくべきでしょう。
そこで本記事では供花・供物のFAX注文用紙について、各葬儀社様ホームページでの掲載事例を分析しながら、どのようなご注文用紙が最適か独自に検証します。
もくじ
葬儀社のホームページで「供花・供物のFAX注文用紙」はどのように掲載するべきか
葬儀社様のホームページに「供花・供物のFAX注文用紙」を掲載するのであれば、迅速かつ間違いのないように、必要な情報を網羅した注文用紙を手元に届けなければなりません。
ごくまれにFAX用紙をお客様にFAX送信や郵送している葬儀社様もありますが、もっとも効率的なのは、公式ホームページ内に供花・供物の注文ページを設ける形式でしょう。
葬儀社ホームページをご覧いただく方の中には、高齢者の方も多くいらっしゃいます。
新聞の訃報欄を見た際に、友人・知人である方が見つかれば、そこから供花・供物のご依頼をいただく場合が想定されます。
その際に高い確率でたどり着く先が、葬儀社様のホームページです。
高齢の方でもネット検索はできますので、葬儀場または担当葬儀社さえ分かれば公式ホームページまではたどり着ける可能性が高いと言えます。
公式ホームページ内に「供花・供物の見本写真が掲載された注文ページ」が設置されていれば、弔問用紙も同じページから入手できるよう設定することで、抵抗なく注文に進めるでしょう。
「供花・供物のFAX注文用紙」で想定される顧客ニーズ
スマートフォンでのネットショッピングが一般化した時代に、あえてFAXでの注文を希望するのは、どのような方でしょうか。
葬儀社.jpが独自に分析していくと、メインとなる顧客は「FAXを保有する50~70代の女性の方」で「デジタル機器の仕様に不慣れな方」だとわかりました。以下で詳しく解説いたします。
1.FAXを保有する方
FAXの利用が想定されるのは、1980年~2001年の期間に青年期を過ごした方が多いと推測できます。
FAXの年代別保有率は50代~70代の40%~50%前後となっている反面、30代以下の世代では約15%以下です。
加えて家庭用FAXが普及したのが1980年代であり、2001年に総務省が発表した情報通信白書では2001年をブロードバンド元年と位置付けています。
2.50~70代の女性でデジタル機器の仕様に不慣れな方
高齢の方はデジタル機器の扱いが苦手というイメージがあるかもしれませんが、前述の通り、今では日常的にネット検索を行う高齢者の方も多くいらっしゃいます。
しかし業務でパソコンなどのデジタル機器を扱っていた方以外は、スキルに自信がないという方も多く、特に専業主婦の高齢女性は使い慣れたFAXの方が安心と感じているようです。
そしてFAXでの注文を希望されるということは、FAXを保有している方が多いでしょう。
こういった事情から、供花・供物のFAX注文を好まれるメインターゲットは、50~70代のFAXを保有している女性が想定されます。
すでにお気づきかもしれませんが、50~70代は今後喪主を務める可能性が高く、終活に関心を寄せる世代でもあります。
葬儀社様のメインターゲット世代にあたる供花・供物のFAX注文依頼者に好印象を与えられれば、供花の注文者から葬儀の利用者に立場が変わる可能性もあるでしょう。
また同年代の友人・知人との会話の中で、「供花・供物のFAX注文」した担当者名や葬儀社様の名前をあげてもらえる可能性も高くなります。
実生活での友人からの口コミは、ネットの口コミと比較にならないほどの影響力をもちますので、ターゲット層を取り込むためにも利便性の向上が重要です。
「供花・供物のFAX注文用紙」の課題
FAXで供花・供物の注文を受ける際の課題としては、「見本写真の掲載方法」と「FAX受信後の折り返し連絡」の2点です。
1.見本写真の掲載方法
一部の葬儀社様ではFAX注文用紙に見本写真が掲載されていますが、この形式はあまりおすすめできません。
葬儀社様が配布しているFAX注文用紙は、文書保存に適したPDF形式でのダウンロードがほとんどです。
しかしPDF形式で保存された写真は、印刷の際に画像が不明瞭になることもあります。
2.折り返し連絡の重要性
メールやLINEなどのSNSとは異なり、送信したFAXが問題なく受信されているかどうか、依頼主には判断がつきません。
しかしFAX送信先から折り返し連絡があれば、依頼主は不安を感じずに済みます。
以上を考慮して、供花・供物のFAX注文用紙にもその旨を記載するなどの対策をしておけば、注文漏れなどのトラブル防止にも役立つでしょう。
「供花・供物のFAX注文用紙」は何のページと共に掲載されているか
「供花・供物のFAX注文用紙」は、自社ホームページのトップを起点とし、各葬儀社様専用の注文ページに掲載されているケースが多く見られます。
また葬儀社様によっては地域ごとに注文方法を分けている場所もあるようです。
「供花・供物のFAX注文用紙」には何の項目があるのか
葬儀当日にトラブルにならないよう、供花・供物の注文を受ける際は細心の注意が必要です。そのため注文用紙には必要事項のすべてを記載したうえで、注文者に記入してもらう必要があります。
注文用紙に記載すべき内容を、以下にご紹介いたします。
- FAX送信先の電話番号
- 届け先式場
- 喪主名や供花・供物を届ける通夜式・告別式の日時
- 供花・供物の種類や個数
- 名札の記載内容
- 依頼人の氏名・住所・電話番号
- 請求先の氏名・住所・電話番号
- 支払い方法(銀行振込以外に式当日清算など選択肢がある場合)
- 自社の名称・住所・電話番号
FAX送信先の電話番号は、最上部の一番目立つ場所に記載するか、他の文字よりも大きいサイズにして目立つように記載すべきでしょう。
自宅や公営斎場での葬儀に対応している葬儀社様は、届け先の住所や連絡先も必要です。
また供花・供物は会社などの組織から注文を受けるケースもありますので、個人と法人用で用紙を分けるか、会社名や担当者名の記入欄を別途設けておくとよいでしょう。
参考として、以下にGoogleドキュメントで作成したFAX注文用紙テンプレートを掲載しますので、これから整備を検討している葬儀社様は、ぜひ参考にしてみてください。
「供花・供物のFAX注文用紙」他社葬儀社はどのように掲載しているか?
「インターネットで発注だと不安」「電話やFAXで送りたい」という方に向けてホームページをつくる際に「供花・供物のFAX注文用紙」を用意している葬儀社様も多いです。
掲載は葬儀社様ごとに異なりますが、自社独自にページを設けているパターンと、提携会社を通じて掲載しているパターンがあります。
以下より詳しくご紹介いたします。
1.大成祭典株式会社「大成祭典」
葬儀社屋号 | 大成祭典 |
運営会社 | 大成祭典株式会社 |
会社概要 |
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事業概要・取扱内容 |
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自社会館数(直営施設) | 16ホール ※その他提携寺院、民間斎場、公営斎場あり |
URL | https://www.taisei-saiten.co.jp/ |
タイトル | 大成祭典株式会社オフィシャルサイト|信頼と実績の葬儀社 |
まずは冠婚葬祭互助会における事例を紹介します。
東京・神奈川でさまざまな形態の葬儀を展開する株式会社大成祭典様の、FAX注文用紙を見てみましょう。
ホームページ訪問者向けに、バナー画像から推移できる「供花・供物のご注文」ページが設けられており、そこからFAX注文用紙を入手できます。
「供花・供物のご注文」には、対応している供花・供物の一覧が値段付きで確認可能です。
ページを下まで見ていくと注文方法についての記載があり、同時にFAX注文用紙をダウンロードできるページに行ける仕組みをとっています。
大成祭典株式会社様のFAX注文用紙は上記の通りです。FAX受信後の対応についても明記されているため、お客様も安心できるといえます。
2.家族葬のファミーユ
葬儀社屋号 | 家族葬のファミーユ |
運営会社 | 株式会社家族葬のファミーユ |
会社概要 |
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事業概要・取扱内容 |
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自社会館数 | 全国143ホール ※直営ホールの他、加盟店・代理店運営の提携ホールあり |
URL | https://www.famille-kazokusou.com/ |
タイトル | 【公式】葬儀・お葬式を行う斎場をお探しなら家族葬のファミーユ |
続いて専門葬儀社様の事例をご紹介いたします。専門葬儀社様の多くは、積極的に供花・供物のFAX注文用紙を自社ホームページ内に掲載していました。
家族葬に特化した家族葬のファミーユ様では、供花のFAX注文用紙がホームページ上に用意されています。
トップページを下にスクロールして行くと、最後の部分に「供花のご注文」とありますので、クリック。
すると「供花のご注文」専用ページに遷移します。なお家族葬のファミーユ様では、供花の注文に際して斎場を選択するため、エリアごと・会館ごとで供花の手配を行っていることが分かります。
本記事では、家族葬のファミーユ様の会館「セレモニー目黒」の注文用紙を例にご紹介します。FAXで注文する際はオンラインで注文書をダウンロードする形式をとっていました。
上記が家族葬のファミーユ様の「セレモニー目黒」向け供花FAX注文用紙です。
3.株式会社葬儀のこすもす「家族葬のセレモニーハウス」
葬儀社屋号 | 家族葬のセレモニーハウス |
運営会社 | 株式会社葬儀のこすもす |
会社概要 |
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事業概要・取扱内容 |
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自社会館数 | 34ホール(グループ直営130ホール) |
URL | https://ceremonyhouse.info/ |
タイトル | 家族葬のセレモニーハウス 【公式】 |
株式会社葬儀のこすもす様が運営する「家族葬のセレモニーハウス」でもFAXを利用した供花・供物の注文に対応していました。
少しわかりにくいですが、トップページ最下部のメニュー内「供花/供物」と書かれているリンクから注文ページにたどり着けます。
2024年4月時点では、供花と枕花のFAX注文が可能のようです。専用ページ内ではサンプル写真のほか、税込みの値段が確認できるようになっています。
供花・枕花のラインナップの後にFAXでの注文に関する簡単な案内と、注文用紙のPDF閲覧ページへの入り口が用意されています。
FAXでの注文用紙は、ホームページを見ながら自身で値段を記載する方式です。
なお株式会社葬儀のこすもす様の「家族葬のセレモニーハウス」では、FAXでの注文に確認が生じた際に電話での連絡をする旨が注意書きとして記載されています。
4.株式会社金宝堂「きんぼう堂のお葬式(小さな森の家)」
葬儀社屋号 | きんぼう堂のお葬式(小さな森の家) |
運営会社 | 株式会社金宝堂 |
会社概要 |
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事業概要・取扱内容 |
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自社会館数 | 56式場(小さな森の家) |
URL | https://www.fuji-sosai.co.jp/ |
タイトル | 【公式】富士葬祭のお葬式 – 安心のセットプラン |
家族葬「小さな森の家」を代表する株式会社金宝堂様の運営する「きんぽう堂のお葬式」では「供花・供物のFAX注文用紙」がどのように掲載されているのでしょうか。家族葬「小さな森の家」で確認してみましょう。
供花についてはトップページ下部にあるバナーに設置されています。またバナー上に、FAXでの注文に対応している旨が記載されているので、お客様に対する配慮が行われています。
「供花の注文」専用ページを見てみると、取り扱いしている供花が写真のほか、どのような花が使用される予定かという説明もついており、わかりやすい仕様です。
取り扱っている供花の紹介後に、注文方法の1つとしてFAXでの注文に関する事項が掲載されています。FAX注文用紙は、PDFによる注文書ダウンロード形式です。
供花の注文に際しては、丸印と本数を記載するだけのシンプルな設計です。
さらに重要項目は太い赤字でわかりやすく記載されているため、お客様が印刷する前に目にとまりやすい工夫が施されています。
そのほかにもFAX送信時の紙の向きも大きな矢印を施す等、お客様に配慮した細かな工夫が見てとれます。
5.株式会社メモリード「メモリードのお葬式(メモリードホール)」
葬儀社屋号 | メモリードのお葬式 |
運営会社 | 株式会社メモリード |
会社概要 |
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事業概要・取扱内容 |
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自社会館数(直営施設) | 57ホール ※その他提携寺院、民間斎場、公営斎場あり |
URL | https://kanto.memolead.co.jp/funeral/ |
タイトル | 葬儀・葬式・家族葬ならメモリードのお葬式(関東)【公式】 |
東京・埼玉・群馬県で葬祭サービスを提供するメモリードのお葬式様は「メモリードのお葬式」名義ではFAX注文を受け付けていませんが、「メモリードホール」名義ではFAXでの供花・供物の注文を受け付けているようです。
本記事では佐賀市内にある「メモリードホール」の事例をご紹介いたします。
メモリードホールのホームページ最下部に「供花の注文」とありますので、クリックすると、供花の注文専用ページに推移します。
ページには供花のサンプル写真と値段のほか、注文方法や用紙のダウンロードに関する内容が記載されています。FAX番号が色付きで大きく記載されている点も注目です。
FAX注文用紙は「ご注文用紙」と書かれている部分をクリックすると入手が可能です。
また印刷環境が整っていない方向けの案内も記載されているため、わざわざコンビニプリントで印刷方法を調べなくても良いよう配慮があります。
FAX用紙を見てみると、供花のデザインがFAX注文用紙でもある程度わかるような形式です。加えて、注意が必要な漢字があれば丸枠内に記載していただくように促しており、双方のコミュニケーションがFAXを介してもスムーズに行えるよう工夫されています。
6.有限会社佐野商店「セレモニア平安会館」
葬儀社屋号 | セレモニア平安会館 |
運営会社 | 有限会社佐野商店 |
会社概要 |
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事業概要・取扱内容 |
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自社会館数(直営施設) | 16ホール ※その他提携寺院、民間斎場、公営斎場あり |
URL | https://www.sano-sousai.co.jp/ |
タイトル | 【公式】川崎市・横浜市のお葬式・葬儀・家族葬ならセレモニア平安会館 |
神奈川県川崎市で式場を展開するセレモニア平安会館様の、供花・供物の注文ページおよびFAX注文用紙を見てみましょう。
ホームページを開くとすぐにある中央のテキストバナーボタンから、供花・供物の注文ページへ推移が可能です。
「供花・供物のご注文」ページは、他葬儀社様と同様にサンプル写真と値段が記載されています。
供花・供物のラインナップの後には、注文方法についての記載があります。セレモニア平安会館様では、会館ごとに申し込み先が異なるようです。
上記は「平安会館みぞのくち」様向けのFAX注文用紙です。送信先の電話番号のほか、内容確認の折り返し電話がある旨が大きく太文字で記載されており、お客様の目に留まるよう工夫されています。
供花・供物の選択については、丸を記載する形式ですので書き損じを防止しやすいといえます。
7.株式会社富士葬祭
葬儀社屋号 | 富士葬祭 |
運営会社 | 株式会社富士葬祭 |
会社概要 |
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事業概要・取扱内容 |
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自社会館数 | 7館 |
URL | https://www.fuji-sosai.co.jp/ |
タイトル | 【公式】富士葬祭のお葬式 – 安心のセットプラン |
沖縄県にある株式会社富士葬祭様でも、FAXによる供花・供物の対応を行っていました。
トップページ右側にある「ご注文」ボタンをクリックすると、商品一覧ページに推移します。
供花のサンプル写真と値段の記載があるほか、供花札の記載例も画像で分かりやすく説明しています。実際の仕上がりをイメージできるので、どのパターンが自身に合っているか分かりやすい仕様です。
さらに下へスクロールすると、供花注文の流れが画像付きフローチャートでわかりやすく掲載されています。
ここからもFAX注文用紙のダウンロードページに推移できるようになっているため、やり方を見ながら用紙をダウンロードできます。
メッセージ内に供花札の名前を記載し、値段に希望する供花の値段を書くだけのシンプルな注文用紙です。さらに富士葬祭様の供花の取り扱いは3種類なので、初めて注文する方でも選択しやすいでしょう。
8.株式会社フタバ「横浜市南区・中区の葬儀・家族葬のフタバ」
葬儀社屋号 | 横浜市南区・中区の葬儀・家族葬のフタバ ※会館屋号:心斎苑 縁 えにし、心斎苑 縁 えにし 本牧葵 |
運営会社 | 株式会社 フタバ |
会社概要 |
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事業概要・取扱内容 |
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自社会館数(直営施設) | 2ホール |
URL | https://futava.co.jp/ |
タイトル | 【公式】横浜市南区・中区の葬儀・家族葬のフタバ |
横浜市南区、横浜市中区で葬儀・家族葬を展開する株式会社フタバ様の事例をご紹介いたします。
トップページ中ほど右側にある「供花・供物のご注文フォーム」と書かれた画像バナー、または以下のトップページ最下部「供花・供物のご注文フォーム」テキストリンクから遷移可能です。
供花のほか、枕花や果物・缶詰を盛った籠の供物も画像付きで用意されており、豊富な商品ラインナップです。
商品一覧の後にFAX注文用紙のダウンロードボタンが用意されています。
株式会社フタバ様では、PDFを端末にファイルデータとしてダウンロードしたうえで印刷する形式を採用しているようです。
ラインナップはテキストベースでFAX注文用紙内でも単価とともに確認できるほか、注文番号を記載する形式を採用しています。
9.株式会社菊池葬儀社「菊池会館」
葬儀社屋号 | 菊池会館 |
運営会社 | 株式会社 菊地葬儀社 |
会社概要 |
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事業概要・取扱内容 |
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会館数 | 1ホール |
URL | https://www.kikusou.co.jp |
タイトル | 【公式】菊葬会館 株式会社菊地葬儀社|杜の都仙台の葬儀場 葬式・斎場・家族葬・一般葬はおまかせください。 |
最後に仙台にある菊池葬儀社様の、供花・供物FAX注文用紙についてご紹介いたします。
トップページ画像のすぐ右下「生花などのご注文詳細はこちら」という画像バナーをクリックすると、該当ページへ移動します。
トップページのすぐ直下にあるだけでなく、バナー画像もテキストのみながら大きく配置されているため見つけやすいのではないでしょうか。
なおトップページから直接FAX注文用紙のダウンロードできるボタンと、注文詳細ページの2つの入り口が分かれている点にも注目です。
なお詳細ページに遷移しても、FAX注文用紙をすぐにダウンロードできる工夫も施されていました。
供花のほか供物として缶詰・果物の盛籠、線香詰め合わせも用意されています。さらに供花の数え方に関する簡単な書きぞえもあり、初めてでも注文方法しやすい詳細ページです。
FAX注文用紙は1枚で法人と個人両方に対応しています。またFAX到着後、電話を入れる旨を記載している配慮も見られます。
葬儀社が「供花・供物のFAX注文用紙」で利用者の利便性を図るために
最適な注文用紙を作成するため、まずは供花・供物をFAXで注文される方にとって、どうしたら利用しやすくなるか考えなければなりません。
お客様の人物像を想定することで、必要となる施策もある程度までは予想できます。お客様の利便性向上においては、以下7つのポイントに注目してみましょう。
- 供花・供物注文用紙の配布方法を見なおす
- ファイルの保存形式について把握する
- 自宅以外でのPDFファイルの印刷方法を把握する
- 公式ホームページ内の目立つ場所に供花・供物の注文ページを設置する
- ホームページ内に見本写真を掲載する
- ダウンロード方法を再検討する
- 注文用紙にFAX送信後の流れを記載する
では、それぞれについて詳しく解説していきます。
1.供花・供物注文用紙の配布方法を見なおす
ごくまれにFAX用紙をFAX送信や郵送している葬儀社様もありますが、もっとも効率的なのは事例に掲載している葬儀社様のように、公式ホームページ内に「供花・供物注文専用ページ」を設ける形式です。
人が亡くなってから葬儀までの期間は3~4日ほどが通例ですので、供花・供物の注文に関するやり取りにはスピーディーな対応が求められます。
したがってFAXでの注文を希望されている方に対しては、迅速かつ間違いの無いように必要な情報を網羅した注文用紙を手元に届けなければなりません。
事例でご紹介した葬儀社様各社は、PDFを利用した配布形式を採用しています。お客様が自身のタイミングで用紙をダウンロード・印刷できますので、整備が整っていない場合はご紹介事例や葬儀屋.jpが用意したサンプル用紙をもとに、早急にFAX注文用紙のPDF化を計りましょう。
2.ファイルの保存形式について把握する
ファイルの保存にはさまざまな形式がありますが、先述で触れたように文書のダウンロードにはPDFを用いるのが一般的です。
PDFはWord(ワード)やExcel(エクセル)など多様な文書から作成できます。加えてPDFは、どのようなパソコンやスマートフォンであっても、保存時と同じ画像を表示・印刷が可能という特徴をもつ保存形式です。
PDFファイルの表示には「Adobe Acrobat Reader(アドビ・アクロバット・リーダー)」が必要です。しかし利用機会の多い保存形式のため、すでにお手持ちのパソコンにインストールされていることも多く、ソフト自体もAdobe社のホームページから簡単に入手できます。
また基本的にPDFファイルに直接入力することはできません(専用ソフトを購入すれば可能)が、FAXでの注文を希望される方の多くは、注文用紙の手書きに抵抗はないでしょう。
PDFファイルなら注文用紙はプリンターで簡単に印刷できますし、自宅にプリンターがない方でもコンビニの多機能プリンターでプリントアウトできます。
インターネット検索の7割以上がスマートフォン利用とされていますので、スマートフォンだけで注文用紙の印刷まで完結できる旨を、供花・供物の注文ページや注文用紙に記載しておいてもよいでしょう。
3.自宅以外でのPDFファイルの印刷方法を把握する
自宅にプリンターがない場合、お客様はコンビニにある複合プリンターを利用することが一般的です。
大手コンビニ3社(セブンイレブン・ローソン・ファミリーマート)の中で、ローソンとファミリーマートの多機能プリンターは同じものですが、セブンイレブンだけは独自のプリンターを導入しています。
この機会に葬儀社様でもコンビニプリントの使用方法を把握しておくと、質問を受けた際の回答がスムーズになります。
セブンイレブン
セブンイレブンの「かんたんnetprint」はパソコンで公式サイトにアクセスし、PDFファイルを登録して予約番号を受け取るか、スマートフォンに専用アプリを入れることで利用できます。
利用料金は白黒(B5/A4/B4/A3サイズ)で1枚20円です。
ローソン・ファミリーマート
「ネットワークプリントサービス」はローソン・ファミリーマート・ポプラに導入されているマルチコピー機です。
パソコンまたはスマートフォンで公式サイトにアクセスしてファイルを登録すれば、アプリを入れなくても印刷できます。
利用料金は白黒(B5/A4/B4/A3サイズ)で1枚10円です。
4.公式ホームページ内の目立つ場所に供花・供物の注文ページを設置する
公式ホームページにたどり着いたユーザーが一目で見つけられるよう、供花・供物の注文ページを設置しましょう。
またページ内においてもユーザーの利便性を高めるために、可能な限りの工夫が必要です。
5.ホームページ内に見本写真を掲載する
前述の課題部分でも言及しましたが、注文ページを作成したら、そこに見本写真を掲載するようにしましょう。
コンビニのマルチコピー機でPDFファイルを印刷する際、白黒印刷なら1枚10円ですが、カラーでは1枚50円になりますので、見本写真も一緒にPDF化してしまうと利用者にとっても有益ではありません。
供花・供物の見本写真は注文用紙ではなく、注文ページに掲載したほうがより鮮明な画像で確認できます。
6.ダウンロード方法を再検討する
供花・供物のFAX注文に対応している葬儀社様では、PDFファイルダウンロードページへのリンクを設けているケースがほとんどです。
しかし、ワンクリックでダウンロードできるボタンを設置しておけば、よりお客様の手間が省けます。
7.注文用紙にFAX送信後の流れを記載する
FAXで供花・供物の注文に対応する場合は、FAX受信した後の自社対応についてを記載しましょう。前述の通り、お客様は送信したFAXが問題なく受信されているかどうか判断できません。
事例でご紹介した株式会社菊池葬儀社様のように、FAX注文用紙に送信後の自社対応について明確に記載していれば、お客様側も安心してFAXでの注文を行えます。
まとめ~小さなつながりを大切に~
葬儀社様のメインターゲットである50~70代の方がFAXでの注文を必要としているのであれば、供花・供物の注文にはFAXでも対応しておくべきでしょう。
葬儀における供花・供物の注文は、お客様と葬儀社様とのつながりとしては、強いものではありません。
しかしお客様の利便性を向上して葬儀社として好印象を与えられれば、つながりを徐々に強くすることも可能です。
実際に葬儀社を選ぶ際の候補に挙がる可能性もありますし、地域の方々のつながりの中で自社の情報が共有される可能性もゼロではありません。
地域密着型企業の多い葬儀社様にとって地元での顧客接点の強化は、知名度の向上や利用者獲得に不可欠です。
お客様の使い勝手の向上に努めれば、ほんの小さなつながりを徐々に強固なものにすることも可能ですので、本記事を参考に、FAX注文という細かい点にも目を向けて対応することをおすすめします。